漢文 原文
[1] 梁有レ賢令。其治邑、不レ尚レ多為。邑人有二争レ田界一者、訟于令。令不レ断。使二其人一倶耕二公田一月余。二人初相怨、後見二彼此之労一、遂自和解。令曰、「道法レ自然、人情亦然。」
[2] 又、隣邑旱、欲レ分レ我水。邑人将レ与レ之争。令曰、「(ア)水 (イ)舎レ之 (ウ)而 (エ)争レ利、(オ)寧与レ之。」乃開レ渠。隣邑得レ水大悦、献二良玉一為レ謝。令不受、曰、「夫天之所レ生、非レ一人之所有。以レ水易レ玉、是商賈之行。非レ為政之道也。」
書き下し文
[1] 梁に賢令有り。其の邑を治むるや、多為を尚ばず。邑人田界を争ふ者有り、令に訟ふ。令断ぜず。其の人をして倶に公田を耕さしむること月余。二人初めは相怨むも、後に彼此の労を見、遂に自ら和解す。令曰はく、「道は自然に法り、人情も亦然り。」と。
[2] 又、隣邑旱し、我が水を分かたんことを欲す。邑人将に之と争はんとす。令曰はく、「水を舎てて利を争ふよりは、寧ろ之を与へよ。」と。乃ち渠を開く。隣邑水を得て大いに悦び、良玉を献じて謝と為す。令受けずして曰はく、「夫れ天の生ずる所は、一人の有に非ず。水を以て玉に易ふるは、是れ商賈の行ひなり。為政の道に非ざるなり。」と。
【注1】賢令(けんれい):賢明な県令(長官)。
【注2】多為(たい):ことさらに何かを多く行うこと。作為的な政策。
【注3】舎つ(すつ):ここでは「(自分のものだと主張するのを)やめる」という意味。
【注4】寧ろ(むしろ):選択の形で「(〜するよりは)むしろ〜せよ」の意を表す再読文字。
【注5】商賈(しょうこ):商人。あきんど。
「使其人倶耕公田」の書き下し文と解釈として最も適切なものを一つ選べ。
傍線部「(ア)水 (イ)舎レ之 (ウ)而 (エ)争レ利、(オ)寧 与レ之。」を「水を舎てて利を争ふよりは、寧ろ之を与へよ。」と書き下すとき、(ア)〜(オ)の読む順序として最も適切なものを一つ選べ。
原文の語句:
傍線部「道法自然、人情亦然」について、令はどのような考えに基づいて田界を争う者たちを裁いたか。その説明として最も適切なものを一つ選べ。
隣邑に水を与え、謝礼の玉を受け取らなかった令の行動からうかがえる為政者としての姿勢として、最も適切なものを一つ選べ。
この記事全体を通して筆者が伝えようとしている主題は何か。最も適切なものを一つ選べ。
漢文 原文
[1] 梁有レ賢令。其治邑、不レ尚レ多為。邑人有二争レ田界一者、訟于令。令不レ断。使二其人一倶耕二公田一月余。二人初相怨、後見二彼此之労一、遂自和解。令曰、「道法レ自然、人情亦然。」
[2] 又、隣邑旱、欲レ分レ我水。邑人将レ与レ之争。令曰、「(ア)水 (イ)舎レ之 (ウ)而 (エ)争レ利、(オ)寧与レ之。」乃開レ渠。隣邑得レ水大悦、献二良玉一為レ謝。令不受、曰、「夫天之所レ生、非レ一人之所有。以レ水易レ玉、是商賈之行。非レ為政之道也。」
書き下し文
[1] 梁に賢令有り。其の邑を治むるや、多為を尚ばず。邑人田界を争ふ者有り、令に訟ふ。令断ぜず。其の人をして倶に公田を耕さしむること月余。二人初めは相怨むも、後に彼此の労を見、遂に自ら和解す。令曰はく、「道は自然に法り、人情も亦然り。」と。
[2] 又、隣邑旱し、我が水を分かたんことを欲す。邑人将に之と争はんとす。令曰はく、「水を舎てて利を争ふよりは、寧ろ之を与へよ。」と。乃ち渠を開く。隣邑水を得て大いに悦び、良玉を献じて謝と為す。令受けずして曰はく、「夫れ天の生ずる所は、一人の有に非ず。水を以て玉に易ふるは、是れ商賈の行ひなり。為政の道に非ざるなり。」と。
【注1】賢令(けんれい):賢明な県令(長官)。
【注2】多為(たい):ことさらに何かを多く行うこと。作為的な政策。
【注3】舎つ(すつ):ここでは「(自分のものだと主張するのを)やめる」という意味。
【注4】寧ろ(むしろ):選択の形で「(〜するよりは)むしろ〜せよ」の意を表す再読文字。
【注5】商賈(しょうこ):商人。あきんど。
「使其人倶耕公田」の書き下し文と解釈として最も適切なものを一つ選べ。
傍線部「(ア)水 (イ)舎レ之 (ウ)而 (エ)争レ利、(オ)寧 与レ之。」を「水を舎てて利を争ふよりは、寧ろ之を与へよ。」と書き下すとき、(ア)〜(オ)の読む順序として最も適切なものを一つ選べ。
原文の語句:
傍線部「道法自然、人情亦然」について、令はどのような考えに基づいて田界を争う者たちを裁いたか。その説明として最も適切なものを一つ選べ。
隣邑に水を与え、謝礼の玉を受け取らなかった令の行動からうかがえる為政者としての姿勢として、最も適切なものを一つ選べ。
この記事全体を通して筆者が伝えようとしている主題は何か。最も適切なものを一つ選べ。