漢文 原文
[1] 呉王欲レ観二龍之真形一。乃召二天下之画工一。有名二画工甲乙二人一。甲之画、用レ筆千百、鱗爪宛然、極二其精緻一。乙之画、(ア)着 (イ)墨 (ウ)数 (エ)点、然龍之神気、欲レ破レ壁而出。
[2] 王見レ甲画而悦、曰、「此真龍也。」賞二黄金百鎰一。及レ見レ乙画、未レ解二其妙一、以為レ怠慢、将レ罪レ之。傍有レ老臣進曰、「甲画レ龍、乙画レ龍之神。陛下観レ画、不レ可レ不レ察二其神一。」
[3] 王於是再観レ乙画、覚二其龍果有二飛動之勢一。乃歎曰、「画道之妙、固不在二形似一。」遂收レ乙画、而黜レ甲画。
書き下し文
[1] 呉王龍の真形を観んと欲す。乃ち天下の画工を召す。画工甲乙二人の名有りと。甲の画は、筆を用ふること千百、鱗爪宛然として、其の精緻を極む。乙の画は、墨を数点着くるのみ、然れども龍の神気、壁を破りて出でんと欲す。
[2] 王甲の画を見て悦びて、曰はく、「此れ真の龍なり。」と。黄金百鎰を賞す。乙の画を見るに及び、未だ其の妙を解せず、以て怠慢なりと為し、将に之を罪せんとす。傍に老臣有り進みて曰はく、「甲は龍を画き、乙は龍の神を画けり。陛下画を観るに、其の神を察せざるべからず。」と。
[3] 王是に於いて再び乙の画を観て、其の龍果たして飛動の勢ひ有るを覚る。乃ち歎じて曰はく、「画道の妙は、固より形似に在らざるなり。」と。遂に乙の画を収め、而して甲の画を黜く。
【注1】鱗爪宛然(りんそうえんぜん):うろこや爪が、まるで本物そっくりであるさま。
【注2】神気(しんき):精神。生命感。いきいきとした気配。
【注3】鎰(いつ):古代の重さ、また貨幣の単位。
【注4】形似(けいじ):外見が似ていること。
画工の甲と乙は、それぞれどのような龍の絵を描いたか。その説明として最も適切なものを一つ選べ。
傍線部「未解其妙」の書き下し文と解釈として最も適切なものを一つ選べ。
本文[1]の乙の画の説明部分「(ア)着 (イ)墨 (ウ)数 (エ)点」を「墨を数点着くるのみ」と書き下す場合、(ア)〜(エ)の語を読む順序として最も適切なものを一つ選べ。
原文の語句:
老臣の言葉「甲画龍、乙画龍之神」は、二人の画家の違いをどのように指摘しているか。最も適切なものを一つ選べ。
漢文 原文
[1] 呉王欲レ観二龍之真形一。乃召二天下之画工一。有名二画工甲乙二人一。甲之画、用レ筆千百、鱗爪宛然、極二其精緻一。乙之画、(ア)着 (イ)墨 (ウ)数 (エ)点、然龍之神気、欲レ破レ壁而出。
[2] 王見レ甲画而悦、曰、「此真龍也。」賞二黄金百鎰一。及レ見レ乙画、未レ解二其妙一、以為レ怠慢、将レ罪レ之。傍有レ老臣進曰、「甲画レ龍、乙画レ龍之神。陛下観レ画、不レ可レ不レ察二其神一。」
[3] 王於是再観レ乙画、覚二其龍果有二飛動之勢一。乃歎曰、「画道之妙、固不在二形似一。」遂收レ乙画、而黜レ甲画。
書き下し文
[1] 呉王龍の真形を観んと欲す。乃ち天下の画工を召す。画工甲乙二人の名有りと。甲の画は、筆を用ふること千百、鱗爪宛然として、其の精緻を極む。乙の画は、墨を数点着くるのみ、然れども龍の神気、壁を破りて出でんと欲す。
[2] 王甲の画を見て悦びて、曰はく、「此れ真の龍なり。」と。黄金百鎰を賞す。乙の画を見るに及び、未だ其の妙を解せず、以て怠慢なりと為し、将に之を罪せんとす。傍に老臣有り進みて曰はく、「甲は龍を画き、乙は龍の神を画けり。陛下画を観るに、其の神を察せざるべからず。」と。
[3] 王是に於いて再び乙の画を観て、其の龍果たして飛動の勢ひ有るを覚る。乃ち歎じて曰はく、「画道の妙は、固より形似に在らざるなり。」と。遂に乙の画を収め、而して甲の画を黜く。
【注1】鱗爪宛然(りんそうえんぜん):うろこや爪が、まるで本物そっくりであるさま。
【注2】神気(しんき):精神。生命感。いきいきとした気配。
【注3】鎰(いつ):古代の重さ、また貨幣の単位。
【注4】形似(けいじ):外見が似ていること。
画工の甲と乙は、それぞれどのような龍の絵を描いたか。その説明として最も適切なものを一つ選べ。
傍線部「未解其妙」の書き下し文と解釈として最も適切なものを一つ選べ。
本文[1]の乙の画の説明部分「(ア)着 (イ)墨 (ウ)数 (エ)点」を「墨を数点着くるのみ」と書き下す場合、(ア)〜(エ)の語を読む順序として最も適切なものを一つ選べ。
原文の語句:
老臣の言葉「甲画龍、乙画龍之神」は、二人の画家の違いをどのように指摘しているか。最も適切なものを一つ選べ。