漢文 原文
[1] 昔、楚有レ士曰レ李白。非レ詩仙也。其人好二交遊一、門下常有二食客数百人一。然皆附二其勢一者也。独有レ旧友レ趙黙、貌朴訥、不レ善レ言。白常軽レ之。
[2] 一旦、白為二讒言一所レ陥、将レ下レ獄。門下客聞レ之、散如レ鳥獣。白嘆曰、「吾平日所レ養、竟無一可用之人。」時、趙黙聞レ之、乃鬻二其田宅一、以金賂二獄吏一、得レ見レ白。
[3] 黙曰、「君子之交、非レ在二甘言一。当レ知二危難之時一。」遂為レ白雪二其冤一。白得出レ獄、謝曰、「真ノ友、猶レ冬日之暖。平日不レ覚、歳寒然後知レ之。」
書き下し文
[1] 昔、楚に士有り李白と曰ふ。詩仙に非ざるなり。其の人交遊を好み、門下に常に食客数百人有り。然れども皆其の勢ひに附く者なり。独り旧友趙黙有り、貌朴訥にして、言を善くせず。白常に之を軽んず。
[2] 一旦、白讒言の為に陥れらるる所と為り、将に獄に下らんとす。門下の客之を聞き、散ずること鳥獣の如し。白嘆じて曰はく、「吾平日に養ふ所、竟に一人の用ふべき之人無し。」と。時に、趙黙之を聞き、乃ち其の田宅を鬻ぎ、金を以て獄吏に賂ひ、白に見ゆることを得たり。
[3] 黙曰はく、「君子の交はりは、甘言に在るに非ず。当に危難の時を知るべし。」と。遂に白の為に其の冤を雪ぐ。白獄を出で、謝して曰はく、「真の友は、猶ほ冬日の暖がごとし。平日は覚えず、歳寒くして然る後に之を知る。」と。
【注1】詩仙(しせん):ここでは唐代の詩人、李白本人ではないことを示す。
【注2】朴訥(ぼくとつ):飾り気がなく、口数が少ないさま。
【注3】鬻ぐ(ひさぐ):売る。
【注4】冤を雪ぐ(えんをすすぐ):無実の罪を晴らす。
「白為讒言所陥」の解釈として最も適切なものを一つ選べ。
傍線部「散如鳥獣」とあるが、食客たちはなぜ、どのようにいなくなったのか。その説明として最も適切なものを一つ選べ。
本文の内容に基づき、群I(人物)と群II(その人物の行動や心情)の最も適切な組合せを一つ選べ。
群I(人物)
群II(行動や心情)
李白の最後の台詞「真ノ友、猶レ冬日之暖。平日不レ覚、歳寒然後知レ之。」が示す、この物語の主題として最も適切なものを一つ選べ。
漢文 原文
[1] 昔、楚有レ士曰レ李白。非レ詩仙也。其人好二交遊一、門下常有二食客数百人一。然皆附二其勢一者也。独有レ旧友レ趙黙、貌朴訥、不レ善レ言。白常軽レ之。
[2] 一旦、白為二讒言一所レ陥、将レ下レ獄。門下客聞レ之、散如レ鳥獣。白嘆曰、「吾平日所レ養、竟無一可用之人。」時、趙黙聞レ之、乃鬻二其田宅一、以金賂二獄吏一、得レ見レ白。
[3] 黙曰、「君子之交、非レ在二甘言一。当レ知二危難之時一。」遂為レ白雪二其冤一。白得出レ獄、謝曰、「真ノ友、猶レ冬日之暖。平日不レ覚、歳寒然後知レ之。」
書き下し文
[1] 昔、楚に士有り李白と曰ふ。詩仙に非ざるなり。其の人交遊を好み、門下に常に食客数百人有り。然れども皆其の勢ひに附く者なり。独り旧友趙黙有り、貌朴訥にして、言を善くせず。白常に之を軽んず。
[2] 一旦、白讒言の為に陥れらるる所と為り、将に獄に下らんとす。門下の客之を聞き、散ずること鳥獣の如し。白嘆じて曰はく、「吾平日に養ふ所、竟に一人の用ふべき之人無し。」と。時に、趙黙之を聞き、乃ち其の田宅を鬻ぎ、金を以て獄吏に賂ひ、白に見ゆることを得たり。
[3] 黙曰はく、「君子の交はりは、甘言に在るに非ず。当に危難の時を知るべし。」と。遂に白の為に其の冤を雪ぐ。白獄を出で、謝して曰はく、「真の友は、猶ほ冬日の暖がごとし。平日は覚えず、歳寒くして然る後に之を知る。」と。
【注1】詩仙(しせん):ここでは唐代の詩人、李白本人ではないことを示す。
【注2】朴訥(ぼくとつ):飾り気がなく、口数が少ないさま。
【注3】鬻ぐ(ひさぐ):売る。
【注4】冤を雪ぐ(えんをすすぐ):無実の罪を晴らす。
「白為讒言所陥」の解釈として最も適切なものを一つ選べ。
傍線部「散如鳥獣」とあるが、食客たちはなぜ、どのようにいなくなったのか。その説明として最も適切なものを一つ選べ。
本文の内容に基づき、群I(人物)と群II(その人物の行動や心情)の最も適切な組合せを一つ選べ。
群I(人物)
群II(行動や心情)
李白の最後の台詞「真ノ友、猶レ冬日之暖。平日不レ覚、歳寒然後知レ之。」が示す、この物語の主題として最も適切なものを一つ選べ。