物語文の時系列・人物関係・教訓を整理する
本文の記述順と実際の時系列を分け、人物の役割と心情の変化を根拠から整理して、物語全体の教訓を選びます。
この教材でできるようになること
回想を含む本文の記述順と実際の時系列を区別できる
心情をBefore・Turning point・Afterと本文の根拠で説明できる
登場人物が主人公へ与えた影響から役割を整理できる
一場面の事実と物語全体の教訓を区別できる
本文の順番と、実際の時系列を分ける
物語は、現在の場面から始まり、途中で過去へ戻ることがあります。本文に出た順番をそのまま答えず、各出来事へ時を示す目印を付けます。
時系列を動かす目印 | 意味 | 読むときの動作 |
|---|---|---|
years earlier / the previous day | 今より前の時点へ戻る | 出来事をタイムラインの左へ移す |
before / by the time ... | 基準となる出来事より前 | 前後2つの出来事を比べる |
had + 過去分詞 | 過去の基準点よりさらに前 | 何より前なのかを確認する |
later / after that / eventually | 時間が先へ進む | 直前の出来事より右へ置く |
整理する順番 | 出来事の並び |
|---|---|
本文の記述順 | 現在の挑戦(第1段落) → 幼少期の回想(第2段落) → 昨年の挫折(第3段落) → 結末(第4段落) |
実際の時系列 | 幼少期(第2段落) → 昨年の挫折(第3段落) → 現在の挑戦(第1段落) → 結末(第4段落) |
心情はBefore・転機・Afterを根拠付きでつなぐ
段階 | 確認すること | 根拠にする表現 |
|---|---|---|
Before | 最初の感情・思い込み | 感情語、断った行動、独り言、表情 |
Turning point | 感情を変えた出来事や会話 | 失敗、発見、助言、相手の反応 |
After | 変化後の感情・決意・行動 | realized / decided、発言、次に取った行動 |
例えば、refused help(助けを断った) → a friend found a solution(友人が解決に貢献した) → asked the friend to work together(一緒に取り組むよう頼んだ) なら、「一人で管理したい」から「協力を受け入れる」への変化です。
正解は感情語が一致する選択肢とは限りません。本文の行動や発言で、変化の前後を説明できるかを確認します。
人物関係は「主人公への影響」で整理する
人物の役割 | 主人公への影響 | 確認する行動 |
|---|---|---|
Mentor(助言者) | 新しい視点や判断基準を与える | 助言し、主人公が考えを変える |
Supporter(協力者) | 問題解決や行動を支える | 手伝う、励ます、情報を与える |
Contrast(比較対象) | 主人公との違いを見せる | 異なる選択や価値観を示す |
Opponent → Ally | 対立から理解・協力へ関係が変わる | 反対していた人物が後に支える |
教訓と、本文中の一つの事実を区別する
候補 | 見分け方 | 判定 |
|---|---|---|
一場面の事実 | 特定の人物・物・場所だけを説明する | 本文に正しくても、全体の教訓とは限らない |
行き過ぎた一般化 | always / never / everyoneなど、本文以上に断定する | 教訓として広げすぎている |
物語の教訓 | 最初の考え・転機・最後の変化を一つにつなぐ | 物語全体から得られる一般化された学び |
教訓の選択肢は、We should ...、It is important to ...、the value of ... のように一段抽象化されることがあります。ただし、形だけで選ばず、主人公の変化を最後まで説明できるかで決めます。
心情語は極性と強さで素早く絞る
極性 | よく出る心情語 | 意味 |
|---|---|---|
− | anxious / frustrated / embarrassed / discouraged | 不安な / いらだった / きまり悪い / 落胆した |
迷い | hesitant / uncertain / doubtful | ためらう / 確信がない / 疑っている |
+ | relieved / thrilled / grateful / confident | 安心した / 大喜びした / 感謝した / 自信がある |
例題:回想・人物の役割・教訓を一つにつなぐ
- 1
現在、Mikaは発表資料が見つからず焦っています。その後に出る“the previous afternoon”は回想なので、友人の助けを断った出来事をタイムラインの前へ戻します。
- 2
友人が保存していたコピーで発表を救ったことがTurning pointです。友人の役割は、主人公の考えを変えるSupporter(協力者)と整理できます。
- 3
Mikaは最後に役割分担を提案します。Beforeの「一人の方が速い」からAfterの「協力して備える」まで説明できる教訓は、「協力は失敗に備える力にもなる」です。
実践:回想を戻し、結末から教訓を選ぶ
On Saturday, Ken thanked his teammates for helping him finish the project. A week earlier, he had hidden a mistake because he was embarrassed. On Friday, he finally explained it to the team. They did not blame him and instead worked with him on a solution. Ken decided to ask for help earlier next time.
物語文のまとめ
回想表現と過去完了形を手掛かりに、本文順とは別の実時間軸を作る
心情はBefore・Turning point・Afterと、行動・発言の根拠をセットにする
人物関係は主人公の判断や成長へ与えた影響で整理する
教訓は一場面の事実ではなく、最初から最後までの変化を説明するものを選ぶ
心情語は極性で絞ってから、原因と強さを本文へ照合する
仕上げ
確認問題
確認問題に合格するとこの単元を完了します。