未開始12

命題・必要十分条件・対偶

命題を矢印と集合の包含関係で整理し、反例・必要十分条件・対偶を使って真偽を判断します。

この教材でできるようになること

  • 命題の真偽を判断し、偽なら反例を1つ示せる

  • pqp\Rightarrow q から必要条件と十分条件を正しく読み取れる

  • 逆・裏・対偶を区別し、元の命題と対偶が同値であることを使える

1

命題が偽なら、反例は1つで十分

命題とは、正しいか正しくないかを判断できる文です。「すべての実数 xx について、x20x^2\ge0」は真ですが、「x2=4x^2=4 ならば x=2x=2」は x=2x=-2 で成り立たないため偽です。

「すべての場合に成り立つ」という命題を偽にするには、成り立たない具体例を 1つ 見つければ十分です。この例を反例といいます。

2

矢印の出発側が十分、到着側が必要

pqp\Rightarrow q

見方

読み取り

pp から qq が必ず出る

ppqq であるための十分条件

pp が成り立つには qq が欠かせない

qqpp であるための必要条件

pqp\Rightarrow q かつ qpq\Rightarrow p

ppqq であるための必要十分条件

pp を満たすものの集合が、qq を満たすものの集合の内側に入っていれば pqp\Rightarrow q です。

グラフを読み込み中…

条件qを満たす大きな円の中に条件pを満たす小さな円が入り、pならばqが成り立つ包含関係を示す図。

主語を pp としたときは、2つの矢印の真偽を次の4パターンへ整理すると迷いません。

pqp\Rightarrow q

qpq\Rightarrow p

ppqq であるための条件

必要十分条件(pqp\Leftrightarrow q

十分条件だが必要条件ではない

必要条件だが十分条件ではない

必要条件でも十分条件でもない

3

元の命題と必ず同じ真偽になるのは対偶

名前

命題

元の命題との関係

元の命題

pqp\Rightarrow q

基準

qpq\Rightarrow p

同じ真偽とは限らない

pq\overline p\Rightarrow\overline q

同じ真偽とは限らない

対偶

qp\overline q\Rightarrow\overline p

元の命題と必ず同値

対偶を作るときは、条件を漏れなく否定します。特に不等号は、向きを変えるだけでなく等号の有無も変わります。

条件

その否定

x=ax=a

xax\ne a

x>ax>a

xax\le a

xax\ge a

x<ax<a

xAx\in A

xAx\notin A

4

反例と対偶で矢印を確かめる

  1. 1

    実数 xx について、p:x>2p:x>2q:x2>4q:x^2>4 とします。

    x>2x2>4x>2\Rightarrow x^2>4

  2. 2

    x>2x>2 なら両辺が正なので2乗しても x2>4x^2>4 となり、元の命題は真です。

  3. 3

    逆の x2>4x>2x^2>4\Rightarrow x>2 は、x=3x=-3 が反例なので偽です。

    (3)2=9>4,32(-3)^2=9>4,\qquad -3\not>2

  4. 4

    対偶 x24x2x^2\le4\Rightarrow x\le2 は元の命題と同値です。直接示しにくい命題は、対偶へ言い換えると見通しがよくなります。

5

必要条件と十分条件を矢印から読む

実数 xx について、条件 pp を「x=3x=3」、条件 qq を「x2=9x^2=9」とします。次の条件の関係を選んでください。

p:x=3,q:x2=9p:x=3,\qquad q:x^2=9

ppqq であるための条件
qqpp であるための条件
6

条件を1つ変えて、前の矢印を再利用する

前問の p:x=3p:x=3 はそのままに、qq だけを x2=9x^2=9 から x=3x=3 に変えます。今度は pqp\Rightarrow qqpq\Rightarrow p の両方が成り立ちます。ppqq の関係を選んでください。

p:x=3,q:x=3p:x=3,\qquad q:x=3

pはqであるための条件
7

命題と条件の振り返り

  • すべての場合に成り立つ命題は、反例が1つ見つかれば偽になる

  • pqp\Rightarrow q では、pp が十分条件、qq が必要条件

  • qpq\Rightarrow p は元の命題と同じ真偽とは限らない

  • 対偶 qp\overline q\Rightarrow\overline p は元の命題と必ず同値

  • 不等式を否定するときは、向きを反対にして等号の有無も変える

仕上げ

確認問題

確認問題に合格するとこの単元を完了します。

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