三角形の性質と五心
角の二等分線と三角形の五心を、図に書き込みながら辺の比や距離の関係へ結び付けます。
この教材でできるようになること
角の二等分線が向かい側の辺をどの比に分けるか判断できる
外心・内心・重心・垂心の定義と図形上の意味を区別できる
条件が変わっても、対応する辺と比の関係を使い直せる
角の二等分線は「両側の辺の比」を移す
三角形 で、 が の二等分線なら、点 は辺 を 角の両側の辺 と同じ比 に分けます。
「角を半分にする」だけでなく、「向かいの辺を比に分ける」ことまでセットで覚えます。
三角形ABCで、頂点Aから辺BCへ角の二等分線ADを引き、AB対ACとBD対DCが等しいことを示す図。
五心は「どの線の交点か」で見分ける
中心 | 交わる線 | 大切な性質 |
|---|---|---|
外心 | 3辺の垂直二等分線 | 3頂点までの距離が等しい |
内心 | 3つの内角の二等分線 | 3辺までの距離が等しい |
重心 | 3本の中線 | 中線を頂点側から に分ける |
垂心 | 3本の垂線 | 各頂点から向かいの辺へ下ろした垂線の交点 |
傍心 | 1つの内角と2つの外角の二等分線 | 三角形ごとに3つあり、1辺と他の2辺の延長までの距離が等しい |
交点を作る線を図へ書き込むと、名前だけの暗記を避けられます。下の図では、各中心を決める代表的な2本の線を示しています。
4つの三角形を並べ、垂直二等分線の交点である外心O、角の二等分線の交点である内心I、中線の交点である重心G、垂線の交点である垂心Hを比較した図。
角の二等分線で分けられた長さを求める
- 1
、、 とし、 が の二等分線であるとします。
- 2
、 と置きます。辺 全体が10なので、 です。
- 3
したがって、、 です。
- 4
実戦では、全体を つに分けたうち は2つ分、と考えれば、 とすばやく求められます。
- 5
を同じ倍率で変えても比 が変わらなければ、 の分け方も変わりません。数値ではなく比の構造を使います。
比から反対側の線分を求める
、、 で、 が の二等分線です。 の長さを求めてください。
条件を1つ変えて、前の辺の比を再利用する
前問の はそのままに、 だけを16から24へ変えます。 を再利用して、新しい を求めてください。
三角形の性質の振り返り
角の二等分線では のように比の順番をそろえる
外心は頂点まで、内心は辺までの距離が等しい
重心は中線を頂点側から に分ける
垂心は各頂点から対辺またはその延長へ下ろした垂線の交点
傍心は1つの内角と2つの外角の二等分線の交点で、三角形ごとに3つある
条件が変わった問題では、長さそのものより保たれている比に注目する
仕上げ
確認問題
確認問題に合格するとこの単元を完了します。