相関とグループ別の分布を読む
二つの量の関係と、集団の分布を区別し、資料からいえる範囲を判断します。
この教材でできるようになること
相関だけで因果を断定しない
中央値と全員の値を区別する
散布図と箱ひげ図の役割を説明する
考え方と手順
散布図は同じ対象について測った二つの量を点で表します。右上がりの傾向は正の相関ですが、一方を増やせば必ず他方が増えるとは限りません。第三の要因や、対象の選び方が関係していることがあります。相関係数が0付近でも、曲線的な関係までないとはいえません。
箱ひげ図では中央値と四分位数を見て、グループの中心や散らばりを比較します。中央値が高いことは全員が高いという意味ではありません。箱ひげ図だけでは一人ひとりの二つの値の対応は失われます。最小・最大や外れ値の表示規則は図の説明で確認しましょう。
例題
二つの班の作業時間はA=[2,4,6,8,10]分、B=[5,6,7,8,9]分です。値は小さい順に並んでいます。
問い:各班の中央値を求めましょう。Bの全員がAの全員より作業時間が長いといえるでしょうか? また、このデータだけで個人の練習回数と作業時間の関係を判断できますか?
解答と考え方
- 1
解答:中央値はAが6分、Bが7分です。ただしAの10分はBの全員より長いため、全員同士の優劣には一般化できません。練習回数との関係には個人ごとの対応データが必要です。
- 2
中央値はAが6分、Bが7分なので、中心はBの方が大きい。
- 3
Aの最大10分はBの最大9分より大きい。Bの全員がAの全員より遅いとはいえない。
- 4
同じ人の練習回数との関係を調べたいなら、対応が分かる元データや散布図が必要になる。
別の条件で試す
散布図が右上がりでした。ここから直接いえることは?
条件と処理の意味を確かめて選びましょう。
確認問題の前に
相関だけで因果を断定しない
中央値と全員の値を区別する
散布図と箱ひげ図の役割を説明する
仕上げ
確認問題
確認問題に合格するとこの単元を完了します。